空港・航空業界で働くメリット3
「お客様の空の安全を最優先に守ること」
お疲れ様です。 ランナーガールです。
8年間空港・航空業界で務めていた時に感じた、メリットを書いています。
メリット③
【職種関係なく全社員が緊急時の航空機からの脱出研修を受講します】
私が勤務していた航空会社では、グループ社員含む全ての社員が、緊急時の訓練を受講する事が必須でした。訓練は平日/午前と午後の部で時間が決まっていて予約制。
7日前にはもう埋まっているので早めに予約を取らないといけません。
1回の研修で25人くらいのグループだったかな、全国から職員が集まって都内の訓練センターで訓練を受けます。
目的は緊急事態が発生した際、CAさんの補助業務を行えるようにするため。飛行機内で「何がどこにある」「準備の対応」「緊急時のドア操作」「スライドを降りる実践研修」等を教わります。
この研修では、現役客室乗務員の教官が丁寧に教えてくれます。
普段安全ビデオとか見ていますが、救命胴衣がどの辺にあるか、酸素マスクの付け方、実践するとなかなか思うようにいかない。
取り外し方とかがわかると、その後のやり方はシンプルで覚えやすい物でした。
これがわかっただけでも、もし何かあった時に冷静に対応できる。
そう思えた研修でした。
緊張したのが、モックアップで火災を想定した「ドアを開ける⇒お客様誘導⇒「滑り台」から脱出」訓練。
声が小さいと「やり直しましょう!お客様に聞こえないと意味がないですよ」とご指導をいただいて皆本気で取り組みます。パニックにならないように、落ち着いて、大きな声で掛け声をかけあいます。
「頭を下げて!頭を下げて!ヘッドダウン!ヘッドダウン!」
そしてお客様の誘導と、緊急脱出の滑り台から滑る実戦練習。高さがあって汗をかきました。
実戦練習をした後。
別の訓練センターへ移動して、・今後の目標・あるべき企業の姿とは?というグループディスカッションをします。私のチームでは、パイロットさんや機内食製造の職員、カード会社職員、地方空港のグランドハンドリングさん等、グループ会社のいろんな職種がミックスしていました。それぞれ個々がどんな仕事をしているのか、一日の流れを知れて、航空業界ってやっぱり楽しいし奥が深いなと思いました。空の安全や楽しみを、こうやってみんなで作り上げていく所に胸が熱くなりました。
航空機事故の啓発センターで、過去の航空機事故で回収された、実際の部品なども見せていただきました。あんなに固い鉄の塊が原型をとどめて居なかったり、座席がありえない角度で曲がっていたり…アンケートやテストをして研修終了です。
機内で緊急事態が起こった時、CAさんが近くに居ないときに、他に近くに頼りになる方が居るかもしれません。それは、訓練を受けた社員かも。
多くの人が安心して楽しくフライトできるよう、その航空会社の全社員にこのような研修を必須にしているエアラインは、本当に素晴らしい事だと私は思います。